売却理由は、不動産会社にも買い手にも聞かれるので、本音と建前を準備

家を売る理由は様々ですが、購入希望者(検討者)が内見(内覧)に来た際によく聞かれるのがどうして売るんですか?という質問です。

転勤や家族が増えて手狭になったとか、逆に子供が独立して家が広すぎるからマンション等に引っ越す、なんて理由の場合は特に後ろめたさもなく、堂々と説明できますよね?じゃあ、家自体の不満、または離婚や近隣トラブルなどの理由だったらどうでしょう?

購入者に対するイメージが悪くなりそうで、ちょっと返答に躊躇するんじゃ無いでしょうか?

ここでは、不動産の売却理由と、それをどこまで説明すべきかについてまとめてみたいと思います。どうして購入希望者が家を売る理由を知りたがるの?

冒頭で説明した通り、購入を検討している人は、家の売却理由を知りたがります。これは築浅の物件になるほど余計に顕著になります。というのも、家やマンション(土地もそうですが)などの不動産を買うのって、かなり高額な買い物で一生にそう何度もない行事です。

購入したら簡単に売ったり、引っ越したりっていうのはなかなかできません。となると、どうしても気になるのは、なんで売るんだろう?なんか不具合でもあるのかな?ってことです。変な家をつかまされたくない、買って後悔したくないという心理が当然働くので、どうしても売却理由には敏感になってしまうんですね。

購入者の印象

じゃぁ、その売却理由で実際に購入希望者の印象が悪くなって買うのを止める、なんてことはあるのでしょうか?結論から言うと、その可能性はあります。

ただ、売る側の状況と買う側の状況は同じではないので、売る側にとってのマイナス面がそのまま買う側のマイナス面になるとは限らないというのもまた事実です。ここでは、家を売る理由とそのイメージについて考えてみましょう。

購入者側のイメージに影響が無い売却理由

  • 転勤による引っ越し
  • 家族が増えて手狭になった
  • 子供が独立して家が広すぎるため、マンション等に引っ越す
  • 新居を建てた
  • 通勤に不便
  • 実家の近くに住みたい(親の面倒等)

以上のような理由の場合、購入者にとっては直接的に関係がある理由では無いため、家のイメージにはほぼ影響が無いと考えていいです。なので、理由を聞かれた場合は、堂々と返答してもいいでしょう。

前向きな返答

理由を聞かれた場合の返答のコツですが、同じ理由でもできるだけ前向きな表現に置き換えるということです。例えば、家族が増えて手狭になったとか、家が狭いという理由の場合でも、家がすごい狭くてとか収納が小さくてと単純にそれだけを強調するような言い方は避け、子供が増えて部屋が足りない子供のためにもう一部屋増やしたいといった感じで答えた方が印象はいいです。

通勤

また、通勤に不便という理由も、電車通勤で駅が遠い場合は条件としてよくない理由ですが、車通勤で駅との距離が関係ない場合は印象とは無関係でしょう。電車通勤の場合も、そもそも、物件を探す時点で駅からの距離というのは購入者も認識しているので隠すべきことでもないです。

ただ、駅までの距離を気にしている相手で、通勤大変ですか?と聞かれた場合は、15分くらいなんで自分は特に気になら無いですけどね。逆に、健康面で考えたら今ぐらいの方がいいかなって思ってるくらいですみたいな感じで答えられると悪い印象を和らげられます。

微妙な売却理由

  • ローン返済が苦しい
  • 離婚

上のような理由の場合、購入者側の状況によってはイメージが悪くなる可能性が有ります。離婚の場合は、例えば、新婚さんなんかの場合は縁起を気にしたりするので、ちょっと気がひけるとは思います。

ローン返済については、経済状況は家庭それぞれなので大きな問題ではないでしょうが、これも縁起を気にする人の場合は気にすることもあります。ただ、これらの理由は聞かれた場合は自分が気にならない範囲であれば正直に答えてもいいと思います。

中には、離婚が理由だったけど、気が引けて仕事の都合で…と思わず答えてしまい、その後のやり取りでは少し気が動転してしまって、質問にもしどろもどろになってしまったっていう人もいます。そうなると逆に、購入者は疑心暗鬼になって、何か隠してるんじゃないか?みたいな気持ちが芽生えてくるものです。

そうなるよりは、正々堂々と返答して感じ良く振る舞った方がよっぽど印象が良いというものです。購入検討者は、内覧時は家を見るだけではなく、売り主がどんな人かも見ているものです。暗い感じだったり、信用できないようなイメージを与えることで、家の印象に影響してくることも心の片隅に置いておきましょう。

イメージが悪くなる

  • ご近所トラブル(揉め事)
  • 環境が悪い(騒音、臭い、治安)
  • 近所に馴染めない(ご近所付き合い、子供が多い、昔からの行事が苦痛)
  • ★家の不具合(瑕疵)
  • ★事件、自殺

最後に、イメージがあまり良くない売却理由ですが、ここで注意しておかなければいけないのは瑕疵(かし)についてです。

瑕疵

不動産の売却においては、雨漏りやシロアリなどの重大な欠陥(瑕疵(かし)といいます)で売主が把握している事については、正確に伝える義務があります。これを怠ると、後々発覚した際に損害賠償に発展する事があります。

中古物件の場合は、契約時に瑕疵担保責任なしの文言を盛り込んで、売主の瑕疵担保責任を免除することもよくありますが、その場合でも、このあらかじめ知っていたのに隠していた事については責任を負います。

また、その家で自殺があった場合なども心理的瑕疵として判断されるため、必ず伝えなければいけません(このサイトを見ている人のほとんどはそうゆう事はないと思いますが、念のため書いておきます)。

トラブル

その他の理由については、例えば、周辺環境(騒音や臭い)、隣人とのトラブルや近所付き合いが苦痛だといった点は、法的に報告の義務はありません。

ただ、例えば、近隣とのトラブルが非常に苦痛なトラブルになっている場合、嫌がらせを受けている場合や売却の大きな原因になっている場合、購入者も同様に大きな苦痛を受ける可能性がある場合などは、不動産屋に伝えておいた方が無難です。

なぜなら、仲介業者(不動産屋)も知らなかった内容で、説明義務違反とならないため、万一買い主から損害賠償請求がきた場合、責任は全て売り主にあるとされ、請求は全て売り主にくることになるからです。

また、たまに気にされるのが、隣の家の怒る声がうるさいとか隣の老人が一人暮らしでたまに叫ぶ声がうるさいといった近所から出る騒音です。ただ、これについても、ちょっとうるさいなぁというレベルで、それが売却の主な理由になる程大きな原因でない場合はそれほど気にする必要はないでしょう。

仮に聞かれた場合もたまに声が聞こえるけど私は気になるほどではないですねといった感じで答えればOKです。心配な場合は、仲介業者にその旨伝えれば、上のようなレベルであればそれくらいは問題ないでしょうと判断してくれるでしょう。

仮にそうでない場合は、仲介業者が買い主に対し重要事項説明で説明します。その上で買い主が納得すれば問題ありません。後々購入者が気づいて問題になって大ごとになるかも?と心配するよりは、最初から気になる点は明らかにしておいて納得の上で購入してもらうというのも賢い選択と言えます。

ですので、結論としては、以下のとおりです。

瑕疵

非常に苦痛を覚えるような事で、購入者にも同様に苦痛を与える事は仲介業者に伝えるその他、それほど気になるレベルでない不満については敢えて強調して言う必要はない。但し、心配な場合は仲介業者(不動産屋)に伝えておく(責任を全て自分で被らない)。

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